川坂屋・茶室

川坂屋は日坂宿の一番西側にあった旅籠屋で、江戸時代の面影を遺す数少ない建物の1つです。
江戸より招いた棟梁の手で、精巧な木組みと細やかな格子が造作されたといわれ、建物内の随所にも美しい細工が施されています。
床の間付きの上段の間をそなえ、当時一般の旅籠では禁じられていたヒノキ材を用いていることなどから、身分の高い武士などが宿泊した脇本陣クラスの格の高い旅籠だったと考えられます。
廃藩後も明治3年まで旅籠として存続し、その後も要人の宿泊に使われたようで、山岡鉄舟らの書が残されています。
茶室は、文化2年(1805)、掛川城主・太田資順(すけのぶ)が南西郷久保沢の「偕楽園」に建てた茶亭とされる由緒ある建物です。珍しいツツジの大木の床柱は「水戸偕楽園」の床柱の兄弟柱と言われています。掛川特産の葛を塗り込んだ床の間の葛壁も見事です。
茶室は後に掛川城内に移され、明治元年に川坂屋に譲られました。
現在は、川坂屋・茶室ともに掛川市指定有形文化財となっています。
精巧な木組みと細やかな格子が特徴的な格調高い旅籠屋と、掛川城主太田公由縁の茶室
[料金目安]
入館料無料
住所
〒
436-
0003
掛川市日坂149
アクセス
車:東名高速道路「掛川I.C」より15分。
日坂バイパス「八坂I.C」「日坂I.C」より車で約5分
バス:掛川駅北口7番乗り場「東山線」にて「日坂」下車徒歩約5分
駐車場
あり(開館日のみ 無料)
アクセスマップ